東海市加木屋町の歯医者「みやしまデンタルクリニック」の宮島です。
歯科医院の近くには名鉄河和線・加木屋中ノ池駅が開業し色々な商業施設もオープンしています。最近では近隣の知多市・大府市・東浦町・阿久比町からも来院をしていただいております。
今回は1本の歯を治療できる回数について記事にしたいと思います。
「虫歯になったら削ればいい」は危険?
「歯が痛くなったら、歯医者さんに行って治してもらえば大丈夫!」
もしそう思われているなら、少しだけ知っておいてほしい大切なことがあります。実は、一生のうちに「1本の歯を治療できる回数」には限界があるんです。
歯は、皮膚や骨と違って一度削ってしまうと元通りに再生することができません。削って詰め物を入れるたびに、大切な自分の歯は少しずつ小さく、そして弱くなってしまいます。
今回は、歯を長く元気に保つために知っておきたい「治療回数のおはなし」を、分かりやすくご紹介しますね。
1本の歯が耐えられる治療は「およそ4〜5回」
歯科のデータや研究によると、1本の歯を治療できる回数は一般的に「約4〜5回」が限界と言われています。
「削って治して終わり」ではなく、何度も再発と治療を繰り返すうちに、少しずつ歯が小さくなって抜歯(歯を抜くこと)へ近づいていってしまうのです。
歯が抜歯に向かってしまう「5つのステップ」
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1回目(小さな虫歯):虫歯を削って、プラスチック(レジン)などを詰めます。
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2回目(詰め物のすき間から再発):削る範囲が広がり、部分的な被せ物(銀歯など)になります。
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3回目(神経の治療):再び虫歯が進み、神経を取って全体に大きな被せ物をします。
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4回目(根っこの再治療):細菌が入って根の先に膿が溜まり、被せ物を外して治療し直します。
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5回目(治療の限界・抜歯):削れる歯が残っていなかったり、根っこが割れてしまって抜歯となります。
特に「3回目の神経を取る処置」は大きな分かれ道です。神経を取った歯は栄養が行き渡らなくなり、まるで「水分を失った枯れ木」のようにとても脆くなってしまいます。また残っている歯が少ないため、噛む力に耐えきれずに割れやすくなってしまうのです。
大切な「治療のチャンス」を減らさないために
そう考えると、1本の歯につき「治療のチャンス(回数)」はほんの数回しかないことが分かりますよね。だからこそ一番大切なのは、この貴重なチャンスを無駄に消費しないことです。
初期の虫歯や歯周病は、ほとんど痛みがありません。「痛くなってから行く」のではなく、「悪くなる前に手入れをしてむし歯にならない」ことが、歯を守る一番の近道です。
歯の寿命を延ばす3つのポイント
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定期健診でチェック 初期の虫歯なら、削らずにフッ素を塗って経過観察だけで済むこともあります。
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プロによるお口のチェック 磨き残しのチェックとプラークのリセットすることで、再発を防ぎます。
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長持ちする素材を選ぶ セラミックなど隙間ができにくい素材を選ぶことで、虫歯の再発リスクを下げることができます。
今ある自分の歯を守る「一番の投資」
一度失ってしまった自分の歯は、どれだけお金をかけても二度と取り戻すことはできません。
いつまでも自分の歯でおいしいごはんを食べるために、「悪くなったら治す」から「悪くならないように守る」習慣へステップアップしてみませんか?
「しばらく歯医者さんに行っていないな」 「痛くはないけれど、一度診てもらおうかな」
そう思った時が、予防を始める最高のタイミングです。
いちばん大事なのは「むし歯にしないこと」です。むし歯や歯周病を早く見つけて、治療することも大切です。
また、定期検診で歯磨き指導やクリーニングを受けて、むし歯・歯周病の予防や早期発見・再発防止を行うことができます。
これを期に一度歯科医院で、検診を受けてみましょう。
参考文献・データ出典
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歯科保存学における再治療サイクル(デンタル・デススパイラル) 日本歯科保存学会『歯科保存学専門医ガイドライン』
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予防歯科と歯の生存率調査 Axelsson P, Nyström B, Lindhe J. (2004) “The long-term effect of a plaque control program on tooth mortality, caries and periodontal disease in adults.” Journal of Clinical Periodontology.
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我が国の歯科疾患・残存歯の現状 厚生労働省『令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要』



